岡山県や香川県を中心にゆる体操の指導をする小野勝之さんのインタビュー記事を掲載します。
このインタビューは2009年夏に行いました。
8月12日に講座がはじまる前、東京ゆる倶楽部で小野さんから話を聞きました。会場には、ゆるトレーニング導入実戦セミナーの受講生が次々と入室してくる状況の中、インタビューを行いました。
黄色で囲った部分が小野さん、質問をしているのが私で普通の文字の部分です。
それでは、はじめます。昨日は、はじめに「東京での指導はアウェー感がある」とおっしゃってましたが(笑)、どうでしょうか、2日目になって、そういうのはなくなってきましたか?
もう全然、それは(笑)。
話半分、冗談半分で。アウェー感というか、初めてのところの指導は、いかに自分が受け入れてもらえるか、っていう部分がありますから。
それはすんなりと。スタートの時から消えています。
昨日は良かったですよね?
はい。女性陣の僕をからかうようなツッコミが(笑)。
非常にありがたかったです。ハッハッハ。
大阪でもかなり指導されてますけど、東京と大阪は違いますか(笑)?
あのですね・・・こちらに来るまでは、関東の女性陣は指導者に対する目は厳しいんだろうなぁ、と思ったんですが・・・やさしいですね(笑)。
あ、そうですか。
はい。なんともやさしい目で見ていただけるので。大阪で女性陣にからかわれて、鍛えられているところを見せる場面がなかったですねぇ(笑)。こんな冗談ばかりでいいですか(笑)?
OKです!
小野さんのすごい部分だけでなく、人間味のあるところも載せたいので(笑)。
ゆるトレーニングセミナーは2回目になるんですかね?岡山と東京で。
初級講習会は2回目ですね。ゆるトレーニングセミナー自体は、もう何回も。岡山、大阪・・・東京は、僕は初めてですが。
反響は大きいですか?
実際に足を運んでもらえる方や、来られない方も含めて、ゆるトレーニングに対する興味、関心、期待感をすごく感じます。
もしかすると、このゆるトレーニングセミナーがスポーツ界、競技の世界を大きくゆるがす・・・もうそうなっているかもしれないですけど。
実際、この制度で次々に結果、記録を出し、ゆるトレーナーがたくさんのところで活躍できるんじゃないか、そんな気がしますね。
それでは、ゆる体操や小野先生自身についても聞いていきたいんですけど、もともと高岡先生を知ったキッカケは、何ですか?
それは、僕の兄が治療の仕事をしていて、体をほぐすとか、ゆるめるとかしていく仕事なわけじゃないですか。
そこでウチの兄がたまたま本屋へ行った時に高岡先生のビデオがあって、そっからまず兄がはまって・・・というか取り組むようになって、そのあと僕が競技生活でボロボロになった身体を何とかしたい、ということで高岡先生の元に行きました。
・・・だいたい26、7(歳)のボロボロの時で、約10年前です。
お兄さんがキッカケということですけど、その時の印象はどうでしたか?
最初はそうでもなかったんですけど、しばらくして「すごいな」と思いました。
そうですか。で、それからすぐに講座に参加されたんですか?
競技者だったんで、今のような頻度ではなく、空手の選手としてスケジュールが合う時だけしか来ていませんでしたが、取り組み方は競技者としての取り組みでした。
どんな効果が現れましたか?
身体の疲れとか違和感、といったものがどんどんスッキリ解消していきましたね。これは劇的でした。
格闘技をしている人の中でもゆるトレに関心が高い人もいると思うのですが、空手をする上で「こう変わった」、という部分はありますか?
身体が軽く、動けるようになりました。
あと心境の変化は身体をゆるめる上でありましたか?
心境の変化というか・・・とにかく当時は、がんばらなきゃいけないと思い続けていた状態でした。
競技である程度活躍していたので、「負けるわけにはいかない」とボロボロの疲れを溜め込んだ身体で、一日8、9時間のトレーニングをやり続けていました。
しんどすぎて、気合もつらかったですけど、とにかく身体が楽になるので、気持ちよくトレーニングに入れるようになりました。
その後、全日本選手権で入賞したのも、その成果があったんですか?
はい。
それから、競技自体はおやめになったんですよね?
はい。
『秘伝』でも少しおっしゃっていましたが、その理由をお聞かせ願いますか?
高岡先生の武術に相当な魅力を感じたのと、高岡先生のようなゆるんだ存在になるには、僕の能力では競技と併行してしては無理だな、と。
「僕の能力では」ですよ。
はい。わかりました。
ゆる体操を岡山を中心に教えられるようになったのは、それからですよね。
それって、周りから「教えてくれ」って言われたからですか?それとも、自分から教えようと?
僕が教えようとは、絶対思わないですね(笑)。
アハハ。
絶対、これは僕だけのもんだ、僕が強くなるまでは絶対に教えない、こういう状態で(笑)。
空手の後輩を中心に「小野さん、教えてください」って来たんですか?
最初は、はい。
岡山、香川でスタートする時には当然、そのメンバーが集まってきて、またその知り合いとか、そういった人が集まりましたね。
反響は、どうでしたか?
僕が教えはじめたのは、指導資格ができた一番はじめの頃で。
その時期、その時代にスタートするといった中であっても、僕には空手のメンバーや信頼できる、されるメンバーとかがいたので、教室自体はすんなりスタートできましたね。
でも・・・そっから広まるかって言ったら、まだ全然。
田舎の岡山、香川では、ゆる体操を知らない状態ですから。
そこから先、2年間ぐらいは苦戦しましたよね。
そうですか。じゃあ、ほとんどその人たちだけで?
はい。
この人たちを中心に、教室をじっくり地道にやっていったんですが。
僕の中にも、そんなに「広めよう」とか・・・(会場笑い)、あんまりないタイプなんですよね(笑)。
来てくれているメンバーが、上達するのが面白いな、と。
そのメンバーと2年間、じっくりやってる間に来ている人たちが変わってきたんですよね。「やっぱり、これいいわ」って具合に。それから軌道に乗りましたね。
2年後から、他の競技の方も来られるようになった、ということですか?
そうですね。2年後というのは、関西のボート部が優勝して(その指導が)2年目に入った頃ですね。
関西高校の影響は大きかったですか?
岡山では大きいですね。今回、インターハイで(決勝で)負けた時も新聞のスポーツ欄で一番大きく取り上げていましたから。「残念!」と(笑)。
【ここで会場にいた上谷さんが】
いいなぁ。そんな風に取り上げられるって(普通は)ないですよね。すごいですね。
上谷さんは全中優勝校の実績のあるバスケットボールの指導者で、長く高岡先生の指導を受けている人です。『「ゆる」スポーツトレーニング革命』の付属DVDにも登場するので、くわしくはそちらをご覧ください。
関西以外で、指導実績の例を教えてもらえますか?
(時間的に)近いところでいうと、僕が倉敷で借りているドリーマージムってあって、そこのトレーナーの子供がボクシングの元東洋太平洋チャンピオンで、僕の教室に4年通ってるんですけど、その弟たちが時々僕のクラスに参加してくれるんですね。
基本的にはお兄ちゃんが参加していてよくわかっているので、僕は時々チェックするぐらいなんですが、この前のインターハイで史上初、同じ大会での兄弟同時優勝(会場から「おぉ」の声)をしています。
注)この兄弟がのちの全日本アマチュアボクシング王者になる、藤田大和・健児兄弟になります。
何年生?
1年生と2年生です。まだ続くと思いますよ。
そうだよね。
他は?
今年のインターハイを振り返るとかなりあるんですね。
えーと、競輪でインターハイ6位とか・・・これねぇ・・・今日の午後(ゆるトレーナー講習会で)聞かれるかな、紙に書き出しておかなきゃいけないかなぁ、と思ってたら・・・全部書かずに来たんですよね(会場爆笑)。
だから、思い出そうとしても、パッと思い出せないんですけど(会場笑い)。
じゃあ、次の質問にいきますね(笑)。
ゆる体操を指導して楽しいことは?
楽しいことだらけですね。何が楽しいって聞かれたら。
次はですねぇ、全国には女性の小野勝之ファンが結構いると思うんですけど・・・
いないですよ!(会場笑い。そして会場にいる女性陣から、自分たちもファンだという挙手が次々と上がる)
ちょっとやめてください!(笑)
やめてくださいよおぉ~!(仰向けに倒れる)
それで、あの・・・
(起き上がりながら)それは、やめてください(笑)。
答えにくい質問は。ホントにもう・・・
(さえぎりながら)好きな女性のタイプは?(会場大爆笑)
・・・あ、うっかり(ゆるトレセミナーが始まる)5分まえになってしまったので、ちょっとだけいいですか。今さっき(運動総研から)もらった資料をチェックしないといけないんです・・・
さながらゴングに救われたボクサーのような小野さん。実際、時計を見ると、本当に時刻は9時55分になっていて、インタビューは中断。
この続きは、午後のゆるトレーナー講習会の会場であるミクニホールで行われることになりました。午前中の講座が終わり昼食後、ミクニホールに移動してからインタビューを再開しました。
えー、では続きですけど、小野先生の好きな女性のタイプをお願いします。
そっから来るんですか(笑)。
そうです(笑)。
これは・・・わかりました。ズバリ、自分の講座や教室(の冗談)で笑ってくれる人。
なるほど。いいですね。
この質問で女性陣から、からかわれたと書いておいてください(笑)。
大丈夫です、そのまま載せますから(笑)。
小野さんの目標にしてることってありますか?
・・・期待に添えない答えかもしれませんが、大きな目標だとか、そういうのはあまり決めないタイプなんですね。
あ、そうですか。
今、指導させてもらってる状況やいろいろな所に呼ばれてる状況は、自然になっている、起きていることで。
このまま自分のゆるトレーニングと、(自然に目の前に)起きてくることへのチャレンジで、今後もっと大きな夢が広がったらいいなぁ、とゆったりのんびり考えています。
これではいけないと思いますけどね、とカッコに入れておいてください(笑)。
(笑)
そういう性格です。
それでは最後にですね、ゆるトレーニングセミナーの魅力についてお話しいただけますか?
えー、ゆる体操の場合は、全国たくさんの教室で習えて、やさしく、体に良く、健康になる・・・そんなゆる体操として広まってるじゃないですか。
ええ。
僕ら、高岡先生のより近くでトレーニングしてるメンバーは、もっと深いところを感じ取っている。人の能力を圧倒的に高める体操であることを知ってるわけじゃないですか。
その能力が高まるとか、競技で勝つとか、チームが強くなるとか、っていうすごい体操であることをわかってもらえる第一歩になるような気がするんですけど・・・ちがうかなぁ(笑)。
ハハハ。
ちょっと言い方を変えると、ゆるトレーニングセミナーは、スポーツ選手・競技者が圧倒的な活躍をするためのトレーニングを伝えられる第一歩かなぁ、と思っています。
はい。
それでは、ありがとうございました。
以上でインタビューは終わりました。
小野勝之さんのゆる体操教室については岡山駅元ゆる体操教室のサイトをご覧ください。
小野さんがゆるトレーニングを指導する関西高校ボート部については『ゆるトレ実践記』にも掲載されています。
興味のある方はお読みください。
ゆる体操のライブ配信
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ゆる体操に関する質問に答えたり、解説をしたり、レッスンをしたり…といろいろなことをしています。
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