首の筋肉が固まると、自律神経失調症のさまざまな症状が出ることをご存知でしょうか。
これを頚性神経筋症候群と命名した東京脳神経センター理事長の松井孝嘉医師は「一般論として首の異常を軽視するのはよくない」と警鐘を鳴らします。
松井氏は次のように言います。
精神科や心療内科などで自律神経失調症と診断されると、自律神経調整薬や症状に応じた薬が使われます。しかし、それでは十分な効果が得られないのが現実です。根本の首の異常を治していませんから。
日刊ゲンダイデジタル『上島竜兵さんを番組で診察した医師が「うつの8割は首の治療で改善する」と語るワケ』より
精神科で診断されるうつ病、あるいは、そううつ病のうつ状態では、『理由のない悲しみ』が特徴的で、悲しみから目に涙をためていることがよくあります。首の異常による頚性うつでは、このような悲しみはあまり見られません。代わりに全身の倦怠感が強く出ます。その強い倦怠感が要注意。自殺を招きやすく、頚性うつは、精神性うつより5倍も自殺リスクが高いのです。
日刊ゲンダイデジタル『上島竜兵さんを番組で診察した医師が「うつの8割は首の治療で改善する」と語るワケ』より
私のところに来られるうつと称する患者さんのうち、精神性のうつは1割に満たず、9割以上が頚性うつです。では、頚性うつをどうやって治すか。首への低周波刺激による理学療法を中心に十分な休養をとっていただき、原則として薬は使いません。その結果、抑うつ状態の改善率は78.1%に上るのです。その成果は論文にまとめ、2020年1月14日に国際的医学誌『ヨーロピアン・スパイン・ジャーナル』に掲載されています。
日刊ゲンダイデジタル『上島竜兵さんを番組で診察した医師が「うつの8割は首の治療で改善する」と語るワケ』より
頚性神経筋症候群で自律神経が障害された状態は、ブレーキ役の副交感神経が働かない状態。アクセルを踏み続けるようなもので、精神性うつより衝動的な自殺が増えると考えられます。でも、その頚性うつには、治療法がある。パソコンやスマホがこれだけ普及している以上、首の異常はだれしも起こしうるでしょうから、そのことを知っておくことはとても重要です。
日刊ゲンダイデジタル『上島竜兵さんを番組で診察した医師が「うつの8割は首の治療で改善する」と語るワケ』より
ゆる体操は、首をゆるめる

首の筋肉が固まることを防ぐのに、ゆる体操は大変有効です。
ゆる体操の中には、首をゆるめるのに特化した体操がいくつもあるからです。
実際に教室で指導すると、何人もの生徒さんが「首が楽になった」「視力が上がった気がする」と感想を述べることがよくあります。
特別な器具も必要とせず、苦しいエクササイズでもなく、気軽に短時間でもできる体操で健康を保てるゆる体操はコストパフォーマンスの高いものだと言えます。
どのゆる体操をやればいいか
では具体的にどのゆる体操を行えばいいのでしょうか。
ゆる体操は初級の内容だけでも100種類以上あるので、わからない方もいらっしゃるでしょう。
- 後脳ゴロ
- 背もたれ首モゾ
- 首ジワークネ
の3つを私はオススメします。
最も簡単なのが後脳ゴロです。
寝ながらできて本当に楽です。
背もたれ首モゾは、首が固くなった人の場合ごくまれに苦しく感じることがあります。
苦しかったり、痛かったりした場合は決して無理なさらないでください。
逆に気持ちよすぎて寝てしまわないように気をつけてください。
態勢が態勢だけに寝てしまうのは危険です。
首ジワークネはソフトにデリケートに行うのがコツです。
激しく行わないようにしてください。
実際のやり方は動画としてFacebookライブのアーカイブにあるので、確認なさってください⇒Facebookライブのアーカイブで首のゆる体操を見る
ゆる体操で首をゆるめ健康な心身を
首をよいコンディションにすることは健康な心身を作る上でとても大切なことだと私は考えます。
なぜなら、頸椎の状態は脳に大きな影響を与えるためです。
私自身、首がゆるむことで脳の状態が良くなった経験があるので、確信しています。
そのため、ゆる体操で首をゆるめることをオススメします。
また、ゆる体操ではありませんが、首のコンディションがアップするアディオイフというものがあります。
私もかれこれ20年以上愛用していて効果を実感しています。
アディオイフの動画とリンクを貼りつけておくので、興味のある方はご覧ください。
ゆる体操のライブ配信
Facebookライブでゆる体操に関するライブ配信をしています。
ゆる体操に関する質問に答えたり、解説をしたり、レッスンをしたり…といろいろなことをしています。
過去のライブ配信はアーカイブで見ることができます⇒ゆる体操のライブ配信アーカイブを見る
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